少し前の話になりますが、金沢に行ってきました。
一泊二日とあまりゆとりのない中で、私にはどうしても外せない場所がありました。 (今回の旅行は建築に全く興味がない友人と一緒に行ったのですが、頼み込んでついてきてもらいました。)
これがこちらです!
谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館です。
建築に詳しい方なら誰でも知っている、あの有名な谷口吉郎氏と長男である吉生氏の住居跡地に建てられれています。
開館2019年、設計はもちろん谷口吉生氏です。
吉生氏の設計はミニマルで無駄のない構成と高い機能性が特徴で、わたしもそこに惹かれ彼の建築を観るため、各地を訪ね歩いています。。
金沢自体は何度か訪れているのですが、建築館が開館してからは初めてなので楽しみでした。
常設展では吉郎氏設計の現存する施設である迎賓館赤坂離宮和風別館「游心亭」の広間と茶室が忠実に再現され、間近で見ることが出来る貴重な場所です。
茶室の天井は特徴的な形をしていますが、様々な形の天井を組み合わせ、その間に空調と照明が仕込まれています。
展示室の大きな窓から見える景色は、緑と水の融合が美しくいかにも吉生氏らしい設計だと感じました。秋は紅葉が水面に映り、さらに綺麗なんだとか。
ここの空調も実はガラスの足元に隠されています。
さらに廊下の空調の吹き出し口も
天井と壁の間に隠されています。
これは吉生氏の大きな特徴で、緻密なデティールは設備にも至り、こだわりのある設計がわたしのおすすめポイントです。
常設展の他に企画展もあり、2022年5月29日までは建築交流ネットワーク加盟各館の協力による 「静けさの創造」―谷口吉生の美術館建築をめぐるー が開催されています。
建築交流ネットワーク加盟各館とは、谷口吉生氏が設計した文化施設9施設が各館一層の親交や魅力発信を図るため、相互の連携・協力のもとPRを行うというものです。
撮影禁止なので写真をお見せすることはできませんが、展示室いっぱいにズラッと並ぶ名建築たちの模型は圧巻です。何時間でも居られそう。
こんなご時世なのでなかなか遠出はできませんが、もし機会があれば是非行ってみてください。